父親の自動車

私が幼いころから、ずっと父親の自動車は日産のセドリックでした。
車については全く知識のない私でも、セドリック、という単語はずっと聞いていたので覚えていました。
小学生の時、隣の席の男の子が車の車種が書いてある下敷きを持っていて、家の車なあに?
と聞かれたのでセドリック、と答えました。
きっと彼は日産ではない下敷きを持っていたのでしょう、載っていなかったので、それ外車かなあと言われたよ、と家に帰って報告すると、両親とも大笑いしていました。
常にセドリックを乗り換えていた父なので、はっきり言って新車に変わったときの違いもよく私にはわかりませんでした。

自動車なんて走れば同じ、ぐらいにしか思っていなかったので、値段の違いもよく分かっていません。
車が変わったとしても、気分が高揚することなく、安心して落ち着いて私は車に乗れていました。

酔いやすい私にとって、違う車に乗っている、というプレッシャーは酔ってしまう原因の一つだったので、気づかなくて良かったのかもしれません。
セドリックがない今は数台連続でフーガに乗っています。
お父さんごめんなさいね、自動車が全く分からない娘は、セドリックからフーガに変わったのも気づけませんでした。
結婚して我が家が乗っている自動車は軽自動車なので、軽からフーガに変わったならば気づけると思うんですけれど。